第1話 活水器の科学的根拠

「活水器」って、浄水器のように水を綺麗にしてサビを減らすのかと思ってた

そう思っちゃいますよネ〜
「活水」は「マイナスイオン」や「免疫力」「除菌」と同じで、科学のように聞こえる非科学的な言葉なのデス。
だから「活水」で水が美味しくなった、汚れが取れた、金魚が育った、サビが取れたと、業者側の言いたい放題になっています。

宣伝がフワッとしていても、機能するならいいという人も多いよね。

分かります。でも、原理も構造も機能も不明な装置で「効果だけが確実」なんて夢物語デス。寝言は寝て言え!デス。

浦安市は「効果を確認した」と言ってるんだよね?

そこが問題なのデス。
実は横浜市水道局がこの装置をテストしていて、業者の言うような効果は「確認できませんでした」と回答しています

えっ? 横浜市と浦安市、どっちが正しいんだろう?

科学的根拠から説明しますネ

1-1.装置の理論はない

「科学的根拠」って難しそうだな。僕にも分かるかな?

難しい話はたくさんありますケド。「根拠がない」説明は簡単デス。
製造業者が自分で「理論はない」「測定できていない」と言っているのです。

えっ!? 売っている人がそんなことを言っているの?

業者は「現象の発見が先で、理論は後から解明されるはずだ」と言っていますネ。

ええっ……

1-2.業者の主張

装置の理論について、業者はTV出演のときも言葉を濁していました。

「田村淳の訊きたい放題!」(2019年11月23日 TOKYO MX)の会話
  • 大学教員:原理はわかってないってことですか?
  • 販売業者:理論については、研究に委ねるところがあると
  • 大学教員:理論はわかってないと?
  • 販売業者:ただ、それをですね、結果として私どもは配管の赤錆を止めている、そして赤錆を黒錆にしていると。この物理現象でビジネスにしている訳です。ですからお客さんは4100もうすでにありますが、イギリスバッキンガム宮殿も使っています。ウインザー城も使っている、えー、 大英博物館も使っている。そして、あとで紹介したいと思うんですが、向こうから推薦状も来ています。
  • 大学教員:理屈は分らないけれども 結果は出ているという説明なんですか? 理屈はわからないということですね?
  • 販売業者:でね、理屈はですね、証明がですね、これからいろんな大学で、今研究していますから、その、あの〜
  • 大学教員:いずれ出てくるということですね?理屈は。でも、今の段階では理屈はないということで。
  • 販売業者:ない

番組を見た浦安市の担当者は「見る方によっては、どうなのかという疑問符を持たれるような番組」と言いながら「実体として私どもは、導入実績、導入効果、検証した上で導入を決めた」とのことです。
「理屈はわからないけど業者が良いと言った」では、税金の使い方が雑デスね

うん、ちょっと……いや、かなり違和感がある。
それで、その「検証」というのは信頼できるんだろうか?

そこは、1話とばした「第3話」で詳しく話しマス