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5-1. 給水管の種類とサビ

横浜市の報告を解説する前に「給水管の種類とサビ」を話す必要がありマス。
配管業者の広告では、古くなった管がサビで詰まっている写真をよく見ますよね。

図1:給水管がサビで詰まるイメージ

よく見るね。あまり考えたくないけど、僕の家もこうなってるのかな。

そのイメージは正確ではないのデス。
確かに、大昔の給水管は「鉄管」だったので、図1のように管内側全体がサビました。
でも、1970年代からは「塩ビライニング鋼管」が普及してきたので、サビるのは主に継手部だけになっています(図2)。
一般家庭の給水管がサビで詰まるようなことは起こりにくくなっています。

図2:継手部だけがサビるイメージ

えー! 知らなかった。
じゃあ、「水道管の工事」は要らないって事?

それはチョット違いマス。
「鉄管は、飲料水の管には使われなくなりましたが、ビルなどの「冷温水管(空調設備)」では現役で使われているのデス。だから、サビの対策は必要ですね。
それと、ライニング管でも継手部のサビは防げないので、いつかは「更生工事」は必要デス。
どちらも「活水器」に意味ないのは同じデス。

そうすると、
空調管は「鉄管」で「全体がサビる」。
給水管は「ライニング管」で「継手がサビる」ってことか。
浦安市はどっちだっけ?

「空調管(冷温水管)」デスね。
浦安市文化会館の「冷温水サプライヘッダー二次側 地下機械室系統 冷温水配管(SGP)」につけることになっています。

じゃあ、図1のように全体にサビがついている可能性がある?

あります。

効果検証の種類

鉄管とライニング管、サビの違いをわざわざ説明したのは意味があるんでしょ?

鋭い!
実は、「活水器」の業者は、鉄管とライニング管で効果検証の方法を使い分けているのデス。

あー、うん、なんとなく分かるような気がするけど、うまく言葉で表せないな……

そのほうが説明の甲斐がありマス!

  1. 鉄管
    管全体がサビるので「赤水(サビ水)」が出やすい。
    活水器の業者は「鉄分値」で効果測定すると主張する
  2. ライニング鋼管
    継手部しかサビないので「赤水」が出にくい。
    活水器の業者は「閉塞率」で効果測定すると主張する
図3:効果検証のイメージ(活水器業者の独自手法)

そうそう、鉄分値。なるほど、第3話の「鉄分値」はここにつながるのか。

その通りです。
そして、この業者の実施してる「鉄分値」「閉塞率」は、一般的な方法ではないし、無意味だと思いマス。
閉塞率の問題は謎水くんのマンガを読んでください。

読んだ。なんだか怖いね。
鉄分値にも何かトリックがあるんだろうか。

はい、ありマス。
では、横浜市の2回の検証で結果が正反対になった理由を見ていきましょう。